ウィズコロナは足元から

新型コロナウィルスにより停止していた経済活動が再開され、世の中はアフターコロナ対策に躍起である。この数か月の長いトンネルを抜けた今、世の中は大きく変化した。例えば、衛生習慣であり、テレワークであり、家飲みである。この流れは一過性に終わらないだろう。このことに気づくか気づかないか、ついていけるか、いけないかがでこれからの個々人の生き方、経営の仕方は大きく変わっていくだろう。

さて。アフターコロナではなく、ウィズコロナである。じっくりと経営の足元から振り返り、正していこうではないか。企業コンサルティングの場面では意外と基本的な事柄が欠如していることに気付かされる。多くが経営計画や業務計画の策定・検証、さらには会議やミーティングの場面である。それは課題や対策に対して誰がやるのかという主体者の欠如、そして具体的に何をやるのかという具体策の欠如、いつまでにやるのかという納期の欠如である。最終的には仕事のつめは、5W2Hであろうが、常々、留意しなければならないことはこの3点である。主体者が営業部全員などと言って結局誰もやっていなかったということが実に多い。たとえ全員でやるにしても取りまとめ役や推進責任者を決めることが重要である。

ウィズコロナの下での企業体質強化の一環として今一度、日常の仕事の中で、この3点が有耶無耶にされていないか検証してみる必要がある。

令和戦国時代の幕開けか

新型コロナウィルスにより世界の景況感は一変、この数か月で一気に冷え込んだ。大手航空会社や百貨店などの倒産が相次ぎ、加えて数多くの予備軍もいる。新興国の債務リスクも深刻である。直近3~5年の中期展望は、極めて暗いと言わざるを得ない。経営トップは今こそ、これから生き残るのは2~3割と敢えて悲観的にとらえ、危機感を最大限に高める一方で、全社員の気持ちを結集し、この危機を共に乗り越えていくムードづくりをしなければならない。このかつてない厳しい時代に、社員や株主、取引業者、顧客層に対してどのような夢や感動を与えることができるのか、大いに検討しなければならない。そして自社の商品や事業の顧客価値を見つめなおし、会社の将来像(ビジョン)、そこに向けた道筋であるロードマップを示す。企業再生の一歩はここから始まる。

真のリーダーが行う部下指導

最近、部下指導(育成)が下手な上司、躾がなっていない部下、さらには両者の世代、並びにコミュニケーションギャップにより不活性状態に陥った会社・職場をよく見受ける。主因は“上司”。プレイヤーとしては一流でもマネージャーとしては三流の上司。例えば個人業績など結果だけで評価し、ろくに教えてもいないのである。理由を聞くと『時間がない』、『教えてもできない』、『最近の若者は・・・』等とすぐにグチに走る。教える気がないのか、教え方が下手なのか。“意外と教え方が分からない”というのが実情のようである。上司たる者、成果につながる”とるべき行動”を具体的に示すことが出来なければ失格ではないか。結果(業績)を責めるのではなく、そこに至ったプロセス(過程)の何処が悪かったのか、どうすればより高い確率で物事がうまく進むのか。精神論も確かに必要だが、それだけでは人、特に今の若者はついてこない。納得するだけの根拠、具体策を示してこそ真のリーダーと言えるのではないだろうか。

言うべきときに言うべき事を言う

ふとした一瞬の出来事であった。駅のホームで並んでいると友達同士だろうか、後から来た友達の一人が前の方で並んでいた友達の後ろに割り込んで並んだ。後列には沢山の人々が並んでいる。割り込んだ友達は「ここに入っていいよね」、しかし並んでいた友達は、「だめだよ、みんな並んでいるんだから」。その友達は後列に並び直した。思わず二人に感心した。皆がこの青年のように正しい価値観にしたがって信念や勇気をもって言えたら社内は、世の中はもっと違ったものになっていたのではないだろうか。些細な出来事からではあるが、私もこれからは言うべきときに言うべき事を言おう、そう心に決めた。

3R戦略③

意識、行動習慣のリセットの次は、仕事のリセットである。即ち、業務や資料・データの再検討である。多くの企業で取り組んだ業務改革の一例を取り上げてみることにする。まずは業務の棚卸であるが、事務と現場・営業など職種によってやり方は異なる。事務の場合は、業務を大中小項目に分類し、各々、処理頻度(年次・月次・週間・毎日)、時間などを記入してもらう。通常1ケ月程採ってもらう。製造など現場の場合は、別の者がビデオを用いて動作を観察しながら作業時間データを採っていく。さらに営業は、その両者の併用型とした。事務同様に自己申告をさせる一方で、営業同行により正確に時間データをとった。こうして採取したデータを分析し、一つ一つ価値を検証していく。

その視点は、①その業務や作業をやめてもよいか(その顧客の訪問、現場の段取り作業は本当に必要であったか) ②一部、止められないか(過剰品質の仕事はないか) ③やり方を変えられないか(得意な人にやらせる、アウトソーシングする、少しづつ処理する、ためてから処理する) ④順番を変えられないか(優先順位を変える、納期を変更してもらう)などである。また、書類についても同様である。書類は、依頼者(クライアントなどの社外の者、上司などの社内の者)がいるので彼らと交渉し、本当にそれだけの時間・費用をかけてやる価値があるかどうか、お互いに書類の価値を分析をしていく。費用対効果である。最後にこのような改革には目標が欠かせない、半分くらい仕事や工数をカットするつもりでやると丁度いい。